この建物は、建築家であり教育者でもあった滋賀重列の自邸で、現在確認できる唯一の作品であった。建築史上価値の高いこの建物をどのように扱うか、検討を重ねた。施主も祖父が建てた家に愛着を抱いていたが、あわせて快適な住まいを望んでいた。
建物を調査し検討を重ねた結果、特徴的な玄関、客室、書斎の部分を残して改修し、これに続く居住部分は取り壊して、別棟の主屋を新築することとした。
改修した切妻屋根の部分は、バンガロー様式と和風が巧みに調和した意匠で、テラスのある玄関を中心に左右に客室と書斎を配していた。この部分を独立した建物とし、短期滞在の外国人に賃貸することを目的に改修した。本事業は内田青蔵氏(埼玉大学教授)の監修を受けた。