前川國男邸は、昭和17年(1942)に建築家前川國男の自邸として品川区に竣工した、木造一部2階建の住宅である。昭和48年(1973)に解体されて部材は軽井沢の別荘に保管され、平成9年(1997)に江戸東京たてもの園の収蔵建造物として復元された。
田園調布の家は、田園都市株式会社が開発した分譲地に三井道男の設計で建設され、大正14年(1925)に竣工した。関東大震災の直後で資材の入手が困難であったため、主要な木材には米国からの輸入材が用いられている。平成6年(1994)に解体され、翌平成7年(1995)に江戸東京たてもの園に復元された。
今回の工事では、2棟に構造用合板による耐震補強を施すとともに、損傷や不具合のある箇所を修理した。前川國男邸では外壁の塗装を拭き取り、柿渋を塗り直した。田園調布の家では、失われていた居間のソファの本張りのブレードと鋲を復元した。