旧丹羽家の屋敷は豊島区の防災広場の一つとして整備が進められ、主屋と庭などは取り壊されましたが、門と蔵は文化財として残され、染井地区のシンボル的な存在として地域住民に親しまれています。平成21年(2009)には公園として広く開放される予定です。
【門】
門は、津藩藤堂家下屋敷の裏門を移築したものであることが今回の調査で確認されました。形式は腕木門で、屋根は切妻の桟瓦葺です。解体時に発見された墨書から、弘化4年(1847)に柱の根継が行われたことがわかり、建設はそれ以前と考えられます。また、昭和9年(1934)に屋根を新たに取り替えていることも判明しました。本工事では屋根を葺き替え、扉の損傷箇所を修理しています。門は平成19年(2007)8月に豊島区の指定有形文化財となりました。
【蔵】
蔵は鉄筋コンクリート造 地下1階2階建で、昭和10年(1935)に主屋へ増築されました。外壁は人造石洗い出し仕上で、入口には鉄製の観音開き戸があります。内部は漆喰仕上で、1階の梁や廻り縁には銀杏面が施されるなど丁寧な仕事がなされています。本工事では全解体を行い、屋根と外壁などの損傷箇所を修理したうえで、入口に庇を新設しました。蔵は平成19年(2007)12月に登録有形文化財となりました。